コンマヘッドは液材が空気に触れる方式なのに対して、ダイヘッドコーターはタンクから液材を配管を通して供給する密閉タイプ。液材を供給する方式は、タンクに圧力をかける方式と液供給用のポンプを用いる方式があります。いずれの場合でも空気に触れず塗工ができるため塗工精度は高く、連続塗工にも間欠塗工にも対応ができます。 試作機でダイヘッドコーターを用いる場合には、洗浄工数を考えると配管を使い捨て出来る樹脂製にするなどの工夫が必要となります。一方で、液材が密閉されているため液材の粘度が変化しにくいなどの利点があります。
中粘度から高粘度の液材に適していますが、低粘度・薄膜のコーティングでも利用できます。構造上オープン方式のコンマヘッドやグラビアヘッドに対してダイヘッドは密閉状態になりますので、外部からの異物混入や溶剤の揮発が少ないことも塗工上のメリットと言えます。
連続稼働をしない研究開発での利用や試作での利用の場合、液材が配管などで硬化するなどの問題があります。配管だけでなくダイヘッドの目詰まりなどにも気をつける必要があります。メンテナンスを適切に行い、液材を常に適度な状態にしておく必要があります。
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